【雑記】社会人が知っておきたい問題解決のための思考法①

 公務員として仕事をする上で問題解決能力の向上には何が必要か、どうすればそのような力が身につくのかを考え、一冊の本を手に取りました。

 今回は私がその本から学んだことを書いていきたいと思います。
 最後までぜひご覧ください。

1 問題解決とは何か

「最近、なかなか眠れないな」という日常的な問題から、「部下のAさんは注意してもミスを繰り返してしまう」など仕事上の問題、「国家間で起きる領土や宗教の問題」など問題の範囲は様々です。

 そもそも「問題解決」とはどういったものを指すのでしょうか。
 あなたが真っ先に思い浮かべるのは「起こった問題に対して素早く対処すること」かもしれません。
 実際多くの人がそう思いがちです。

ゆっきー
ゆっきー

昔の上司から「問題解決」=「問題に対する迅速な対応」と教えられたけど・・・

 真の「問題解決」とは、起こった出来事に対処することではありません。
 真の「問題解決」とは、「なぜ、その事象が起こったのか?どうあればその事象が起きないのか?」という問題の本質まで掘り下げて解決をすることなのです。その真の問題を解決する具体策を明確にして実行すること、そこまで実行してはじめて問題解決ということができるのです。

 多くの人が、「問題解決」を区別できていないために何度も同じような問題に悩まされたり、「解決できないこと」を延々と考えることになってしまいがちです。

あーこ
あーこ

私も意識的に問題の本質まで掘り下げて解決をしていたかと言われると微妙だわ。

真の「問題解決」とは、目の前に見えていることに対処することではなく、事象が起こった理由や重要な課題は何かを、問題の本質にまで掘り下げて考えること。

2 問題解決のプロセスの意識

 しかし、いきなり真の「問題解決」は問題の本質だと言われても何をどうやったらそこにたどり着けるのかわからないと思います。
 正直、私もこんなことを突然言われても何が何だかわかりません。

 そこで、真の「問題解決」に到達するための手順について書いていきます。

1 自身に「問う」こと

 私たちが日ごろ「問題」だと考えていることがそれほど「問題」ではないことがあるため、まず「誰にとって、そうなればいいのか」、「本当にその問題を解決することで皆に良い結果をもたらすのか」を自身に「問う」ことから始めてください
 正しい「問題」を探ることが重要です。

 私自身、目の前に起こったものを問題だと決めつけ、それを解決することに集中していました。
 しかし、果たしてそれは正しい問題だったのでしょうか。もしそれが正しい問題でないとすると、それを解決したからといって、真の「問題解決」につながりません。

ゆっきー
ゆっきー

この本を読んでからは目の前の問題が真の「問題」であるのか立ち止まって考えることにしています。

勢いだけで思考を止めてはだめなんだね。

まず「誰にとって、そうなればいいのか」、「本当にその問題を解決することで皆に良い結果をもたらすのか」を立ち止まって自分自身に「問う」ことから始める

2 問題の構造把握

 では、真の「問題」を考えるためにはどうしたらよいのでしょうか。
 あなたはどのように考えますか?
 手当たり次第、問題の可能性のあるものを考えていくのでしょうか。それでは時間がいくらあっても足りませんし、かえって混乱してしまいかねませんね。

 そこで、まずは目の前で起こっていることから、何が問題なのか「問題設定と本来のあるべき姿の確認作業」を行い、その問題がどのような要因でつながっているのか「問題の構造」を「見える形」にします。
 ポイントは事象と要因を分けて考えることです。

 例えば、あなたの会社で作っている製品の販売数が急激に減ったとしましょう。
 販売数の減少という事象のみで問題解決を考えるのではなく、販売数の減少という事象と販売数が減少した要因を分けて考える必要があります。
 事象と要因を分けることで、販売数の減少という問題がどのような構造によって成り立っているかを把握することができるのです。

 ただし、事象と要因を分ける際は、いくつかの注意点があります。
 1 「漏れ」や「重なり」のないように分解すること
 2 「感情」は入れず、「事実」のみで考えること
 3 「重要度の低いこと」は深く掘り下げないこと
 これらを含めて分けてしまうと真の「問題解決」ができなくなったり、解決に時間を要してしまいますので注意しましょう。

問題の構造を把握するため、事象と要因を分けて考えることで現在問題となっていることの構造を把握することができる。

3 仮説を立てて分析する

 問題の構造が見えてきたからといって構造を全て分析・検証していくことは、確実な方法ではあるのですが、あまりにも膨大な時間がかかってしまいます。
 では、どうしたらいいのでしょうか。

 一度、現時点での「仮説」として最も重要な課題を設定し、それが正しいか間違っているかを検証することから始めるのです。

ゆっきー
ゆっきー

最も重要な課題?

あーこ
あーこ

最も重要な課題というのは、「現時点で最も本質的であり、解決に最も近いと考えることができる課題」と言い換えることもできるわ。

ゆっきー
ゆっきー

あーこ、えらいね。

 もちろん1回目の検証で重要な課題に当たることもありますが、たいていは違っているものです。違っていた場合は、異なる課題を設定するなどして、気落ちすることなくどんどん検証しましょう。
 検証の数が多ければ、課題はより精査されたものになるはずです。

現時点での「仮説」として最も重要な課題を設定し、それが正しいか間違っているかを検証することから始める。

4 仮説の検証方法

 最も重要な課題を出発点にして、そこから導かれる要素について、その仮説が正しいかどうかを「YES/NO」の2択で検証していきます。

 例えば、まだ他社には見られない体験型に販売活動を導入することを仮説とした場合、それが正しいかどうかを検証するには要素として考えられるのは、「その販売活動に導入するための十分な予算があるのか」、「その販売活動を行うことで費用対効果が見込めるのか」などであり、それらを検証してすべて「YES」であれ最も重要な課題であることが確定します。

現時点で最も重要な課題を出発点にして、そこから導かれる要素について、その仮説が正しいかどうかを「YES/NO」の2択で検証する。

5 解決策を導く

 3で検証した現時点における重要な課題が確定したら、最後に「問題解決」に移るのですが、解決策を実行する際にも思考法が存在します。

 それは「空・雨・傘」という思考法です。
 「空」とは、「現状はどうなっているか」であり、「雨」とは「その状態が何を意味するのか(現状から意味合いを予測する)」、最後に「傘」とは「現状と予測した意味合いから何をするのか」という意味を表しています。
 例えば、「空」が既存顧客の低下価格帯車種の販売価格の低下、「雨」が事実検証による既存顧客が他社の少し上のエコ性能や機能が充実したグレードの車種への乗り換えの判明、「傘」が現状と意味合いを踏まえた解決策としての「アップグレードした車種の市場体験プロモーションの実施」です。

ゆっきー
ゆっきー

「空・雨・傘」か!

覚えやすいね。

 こうした流れで対応策を取ることが重要です。

問題解決実行のための思考法があり、それは「現状把握」→「現状から意味合いの予測」→「現状と予測した意味合いを踏まえた解決策の実行」の順番に行う。

3 まとめ

 今回は、誰もが日常生活で直面する問題に対する解決の思考法を勉強しました。
 以下、その内容をまとめています。

真の「問題解決」とは
①目の前に見えていることに対処することではなく、事象が起こった理由や重要な課題は何かを問題の本質にまで掘り下げて考えること。

解決のためのプロセス
①まず「誰にとって、そうなればいいのか」、「本当にその問題を解決することで皆に良い結果をもたらすのか」を立ち止まって自分自身に「問う」

問題の構造把握のため、事象と要因を分けて考える

③現時点での「仮説」として最も重要な課題を設定し、それが正しいか間違っているかを検証する

④仮説の検証方法は「YES/NO」の2択

⑤問題解決実行のための思考法として、「現状把握(空)」→「現状から意味合いの予測(雨)」→「現状と予測した意味合いを踏まえた解決策の実行(傘)」の順番に考える。

 皆様も仕事などで問題に直面した際は、目の前の問題にすぐに取りかかるのではなく、一度立ち止まって思考を巡らしましょう。

あーこ
あーこ

すぐにできなくても大丈夫。
少しずつ実践して自分のものにしていきましょう。

 最後までご覧いただき、ありがとうございました。
 次回の記事もぜひご覧ください。

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